信州農ある暮らしお宅訪問ブログ

長野県内の‘農ある暮らし’実践者を取材しご紹介します。また‘農ある暮らし’の魅力を様々な角度からお伝えするブログです。

File9 原村“自然と音楽を愉しむ山荘”蓼沼 博さん

25年前から、東京と原村の二拠点生活をされている蓼沼さんをご紹介します。

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森の中に佇む北欧の家は「音楽鑑賞と野鳥観察のための家」と言ってもいいほど。美術や音楽、芸術鑑賞が大好きな蓼沼さんは都会も大好きですが、全体の7割ほどを、この原村の静かな家で過ごされています。

 

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玄関先のベンチと、早朝の新聞を読むための特等席。コーヒーを置くための台も。

 

「ここで暮らし始めたころは、花といえば‘チューリップ’くらいしか知らなかった」
それまで自分本位だった考え方が、ここ数年で「鳥が…」「木が…」と、‘自然’が主語になり、本当の自然への理解ができるようになったとおっしゃいます。鳥も木も、みんな友だちのように思えてくると、一人でも仲間に囲まれているようで居心地が良く、幸福感に包まれているのだと。

 

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 緑の森の中に、北欧らしい赤い家と真っ赤なゼラニウムが映えて。

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右の木の幹にイカルのファミリー(窓越しでちょっと見ずらいですが)が現れました。親がエサ場でヒマワリの種をいったん口に入れて砕き、幹で待つ子の口へと運んでいく姿は感動的。他にも、アカゲラエナガ、シメ、シジュウカラ他、たくさんの野鳥が次々に訪れ、冬場は五百羽を越える野鳥がやってくるそうです。蓼沼さんの周りには人も野鳥も集まってきます。

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昔からLPを集めていた音楽好きな蓼沼さんが、身近な自然に興味を持ったのは、植物と野鳥が大好きな奥さまの影響とのこと。そんな奥さまの趣味であるバードカービングボタニカルアートはお見事!現在は共通の趣味である登山やトレッキングにも、度々出かけるのだそう。

 

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窓からの眺めは季節が織りなす一枚のキャンパス。東京ではあまり感じなかった‘四季’を感じることができるのも、ここの暮らしの魅力です。長年、化学メーカーの事業開発やマネージメント、人材教育に携わり、転勤の度に引っ越しをされたお勤め時代を経て行き着いた二拠点生活

 

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車で5分ほど下ったところに、10年ほど前から畑を借り‘農ある暮らし’を満喫されています。トウモロコシ、ピーマン、スイカ、ハーブ類を栽培。ここは主に別荘地区の人向けに、地主さんが土づくりからマルチ張り、防草シート張りも済ませ、うね1本から貸してもらえるという面白いシステム。(連作を避けるために、ジャガイモ、トウモロコシ、その他野菜類のエリアに分けてローテーション)蓼沼さんは、ツルが這うスイカのために3本借りています。パノラマのロケーションのもとでの農作業は気分爽快!

 

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愛情たっぷりのスイカと、食用ほおずき。


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野鳥の会の会員でもある蓼沼さん。アカゲラがエサを啄みにやってきました。厄介がられることが多い落ち葉には「ありがとう」と言いながら掃き集め、腐葉土に。二酸化炭素を吸収し、酸素を放出し、暑い夏には木陰を作る葉の一枚一枚が鮮やかに紅葉し、役目を終え散って、やがて土に還る。そんなひとつのサイクルに感謝しているのだそうです。

 

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「‘自分の存在’があって、人に喜んでもらえること、ハッピーにできることがあるかどうか。それが大事。これからは、自分なりの‘自然の見方’をこの辺の人に伝えてゆきたい」
笑顔がまぶしい「原村親善大使」のような存在である蓼沼さんの五感をフル回転させた原村での日々を垣間見れた取材でした。






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