信州農ある暮らしお宅訪問ブログ

長野県内の‘農ある暮らし’実践者を取材しご紹介します。また‘農ある暮らし’の魅力を様々な角度からお伝えするブログです。

File21 “命と向き合いながら生きる” 南木曽町 植村いつ香さん

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南木曽の山の中で、繁殖和牛を中心に先代から続く家業を守り継ぎ、4児の母として奮闘する植村いつ香さんをご紹介します。

 

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山からの豊かな水は動物にも人間にも大切な恵み。

 

子供の頃は、家の仕事をなんでも覚えて手伝いたかったという植村さんはいつもお父様の手伝いをしてきました。高校卒業後は、動物関係に進むという周囲の考えをくつがえしたくて、上京し洋裁の専門学校に通いました。

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身近に自然もない、動物もいない東京での暮らし。改めてふるさと南木曽の暮らし、豊かな自然のすばらしさに気づいた植村さんは、農業に興味のなかったお姉さんが実家を離れるタイミングで戻ることを選択。18年前に戻り家業を手伝うことにしました。

 

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かつては、カラーやガーベラなどの花き栽培なども行っていましたが、現在はアイガモ、肉用ヒツジ(サフォーク)、繁殖和牛に加えて、お米施設でのキノコ栽培等で生計を立てています。植村さんのご主人は会社勤めをしながら、家庭菜園での野菜作りを担当。またお父様はもともと趣味をお金につなげられる器用な人。現在は一歩引いた距離で植村さんを支えつつ、日本ミツバチの飼育、イノシシやシカなどの狩猟など様々なことを手掛けていらっしゃるそうです。

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繁殖和牛の飼育は、植村さんが一番やりたかったこと。現在は、家業や生活とのメリハリをつけるためにも、南木曽の地域おこし協力隊の方が始めたヤギ牧場に週2日、朝の3時間ヤギの世話のお手伝いをしています。

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写真右:西洋ハチ用の箱に日本ミツバチが住み着くのは難しいそうで視察に来る方もいます。また、みつろうは、みつろうラップを作って提案している方のところで活用されているそう。

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この環境での子育て。自然や動物たちとの関わりの中で、命の大切さや生きることそのものを、日々肌で感じながら、ここでの暮らしをご自身の子供時代と重ねてみても、大いに楽しんでくれていることが嬉しいと、おっしゃいます。もちろん、テレビやネットも必要。上手に付き合いながらでいい、ただ、植村さんが望むことは「自分たちで生きてゆくすべを身に着けてほしい」ということ。

 

 

 

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外灯がない、満点の星空、山々に囲まれた静かな集落での暮らし。
今のこの時代だからこそ、何もないことが逆にゼイタクに思える。
美しいだけではない自然と共に、命と向き合い暮らすということ。

「お金を稼ぐことよりも、自給自足を極めてみたい」今はそんな
思いが芽生えているという植村さんの言葉と笑顔が印象的でした。

 

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